おうちで描こうよ② 一般クラス「春の洋館を描く」
2020年 04月 27日
アトリエTODAY 一般クラス
4月は、南海高野線百舌鳥八幡駅から歩いてすぐの住宅地に建つ 今から90年ほど前、昭和初期に1955年安東利彦さん撮影(朝日新聞より)
当時は周りに大きなため池が広がり、 是枝氏がその場所に似合うようヨーロッパの古城風に診療所を建てられたそうです 今では周りは埋め立てられて閑静な住宅街になっています 上の写真のような幻想的風景であったならもっと絵になったでしょう 現在は孫にあたる医師、是枝ちづ先生が今も診療所として使われています
実際スケッチしてみると4面とも同じデザインなのですが構造が複雑で1時間ほどのスケッチでは下描きで精一杯でした 翌週からはアトリエで仕上げる予定でしたが 残念ながら新型コロナで休講となってしまいましたので 皆さんの制作過程や完成作品がなく 今回、このスケッチを誰でも簡単に仕上げる方法でご紹介することになりました
まず現地でさっと描いた下絵を参考にします本来はその場で着彩して完成させるのが理想ですが、 時間的に無理な場合、 実際にラフスケッチなどしてその時の光と影、色彩、雰囲気など体感しておくことが大切です 今回は当日撮った写真をカラーコピーして利用します A4のコピーサイズと同じ大きさのスケッチブックの上にカーボン紙をおいて転写します2018年2月に行ったテーマ「ヴァニタス」の方法を用います(詳しくは こちら ) (受験クラスは形を取る勉強にならないのでやってはいけません) ちゃんと転写できているか時々チェックしながら輪郭をシャープペンシルやボールペンですべてなぞります
立体感を出すため、斜めのタッチで鉛筆で少し陰影をつけて 下描き完成あとは「大人の塗り絵」と同じ要領でカラーコピーを元に透明水彩で塗っていきます まず背景の空を塗るため背景の余白に水を引きます 空は上は濃く、下の方は薄くなるので 青色の絵の具が上から下に流れるように スケッチブック上下に傾斜をつけます スケッチブックは端まで塗らずに白地を残したままの方が広がりを感じさせます
空が乾いたら、まず先に建物の影を茶系、ブルー系の色と建物の地の色を混ぜて影から塗りますその上に固有色に近い色を重ね塗りしていきます グラッシという技法です ついでに屋根も塗りました(逆光のため、実際の屋根の色よりも大夫変えています) (完成)
今回のスケッチを心良く許可していただいた是枝医院の是枝ちづ先生に御礼申し上げます
おうちで描こうよ②
4月のテーマ
「春の洋館を描く」
誰でも描ける水彩風景画のご紹介
新型コロナ感染防止対策による緊急事態宣言のため、
4月第1週目のスケッチを終えて
休講になってしまった一般クラスの皆さんのために
「おうちで描(か)こうよ」企画第2弾として
誰でも描ける水彩風景画をご紹介します
ご自宅で退屈にされている方、
作品が未完成になっている方、
このブログを参考に
一度チャレンジしてみてください!
洋館「是枝近有邸」をスケッチしに出かけました
医師だった是枝近有氏が当時のドイツの絵葉書を参考に
自宅兼診療所として自ら設計し、
患者だった宮大工の村田元蔵氏が施工したという珍しい建築物で
見た目は石造りですが、4階建の木造建築です
2002年に国の登録有形文化財となっています
まず現地でさっと描いた下絵を参考にします
空が乾いたら、まず先に建物の影を茶系、ブルー系の色と建物の地の色を混ぜて影から塗ります
形に間違いはないので着彩にのみ集中でき混色の勉強に大変役立ちます
いつも色彩に迷う方、濁ってしまう方に最適な練習方法です
作品を立てかけ遠く離して見直します
ほぼ完成ですが、
今回は逆光気味の風景でしたので
陽のあたる建物右側面と影の左側面のコントラスをつけるため
鉛筆や絵の具でさらに描き込みます
この方法だと、個性は出ませんが、失敗なく描くことができます
制作時間は下描きを含めて約4時間
皆さんも参考に是非、自宅で描いてみてください!
来月は和歌山へ渓流を描きに行く1日スケッチの予定ですが、
コロナウイルスのため外出自粛が継続されているかもしれません
状況によっては、5月のスケッチは中止としアトリエで制作を行います
また前日までにブログ、ツイッター、フェイスブックでお知らせいたします
休講期間延長が決まりました⇨ 詳しくは こちら
by a-today
| 2020-04-27 09:46
| 一般クラスの情景
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